すぎ集成材の特徴は?DIYで使っても大丈夫?家具職人が強度やメリットデメリットなど解説♪

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杉の集成材を買おう♪
「杉の集成材ってどんな特徴があるの?強度とか注意点とか、いろいろ気になる…」

そんなあなたに家具職人歴15年の私が強度、メリットデメリットなど解説していきます♪
「買ってみたものの良くなかった…」
「材料代が無駄になってしまった…」なんてことになるのは嫌ですよね?
ちゃんと理解してから買うようにしましょう!

強度は大丈夫?

「杉の集成材の強度って大丈夫かな…」
「使って壊れたりしないかな…」という人も多いはず…
結論を言うと杉の集成材の強度は十分すぎるほど強いです♪
今では、建物の構造としても使われているくらい強い♪鉄筋コンクリートから、また木材の構造に戻ってきてるんです!これって結構ビックリですよね♪
今では構造用としてコンクリートではなく集成材が用いられているほど強度は強いんです。
木材は重さに比べての強度が高く引張強度が鉄の約4倍コンクリートの約225倍♪圧縮強度も鉄は約2倍、コンクリートの4倍にもなります。
つまり杉の集成材の強度は強いんです。

ただし家具を作る場合には、それぞれ注意点があります↓

机を作る時の強度注意点

・板の厚みは2.5cm以上の板を使うこと(曲がってしまいやすいからです。強度は強いので全く問題ありませんが、薄くなれば薄くなるほど曲がりやすい。テーブルを作る予定なら厚みは2.5cmか3cmの板を買うようにしましょう)

本棚を作る時の強度注意点

・補強の板をつけること(本棚を作る場合は、真ん中に補強の仕切りを入れることを考えておきましょう。なぜかというと本が重すぎると板が「たわんでしまうから」です。いくら強度があるとはいえ本をたくさん置くと「たわみます」。なので本棚の横幅が長くなるときは補強で仕切りになる板をつけるようにしましょう。厚みは2cmの板を使えば大丈夫です♪)

ベッドを作る時の強度注意点

・集成材は使わない(ベッドを作るときは、集成材はそもそも不向きです。なぜかというと壊れやすいからです。集成材はそもそも小さな木をボンドでくっつけた板材。ベッドは人の体重が毎日加わるので数年後には壊れてしまうことがあります。ボンドでくっつけた部分が体重をかけることで離れてしまうことがあるんです。なのでベッドには集成材を使わない方がいいですね

他の集成材と比較

「他の木の方が強度は強いのかな…」という人向けに強度を比べてみました↓
パイン材の曲げ強度550(kgf/cm2)
杉の強度:曲げ強度650(kgf/cm2)
檜の強度:曲げ強度750(kgf/cm2)
欅の強度:曲げ強度1010(kgf/cm2)
数字の違いはありますが、家具を作るのであれば気にする必要は全くありません。
先ほども書きましたが、今は集成材が建物の構造として見直されているほどです。
つまり、木の種類によって強度を心配する必要はありません!

杉集成材のメリットデメリット

買う前なら何がいいのか悪いのか知ってから買いたいはず♪
「素人だからわからない…」
知る前に杉材のメリットデメリットを知ってから買いたい!」という人も多いはず♪
まとめておきました↓

杉の集成材を使うメリット

カットしやすい(他の木に比べて柔らかいから。杉は針葉樹なので加工がしやすい。DIY向け)
木目が美しい(はっきりとした年輪が特徴なので、木目が綺麗)
抗菌、防虫作用がある(虫食いなどが起きにくい)
安い(他の木を買うよりも安く買える)
水に強い(ただし塗装は必須。木は汚れ、垢は吸い込むので汚れ防止に塗装は絶対にしてください。塗料はこちら

杉の集成材を使うデメリット

傷がつきやすい(DIYで机の天板に使うのは、あまりおすすめできません。本棚などには◎)
→ホームセンターなどで売られている木は針葉樹で傷がつきやすい。家具工場では、ゴムやタモの集成材を使う方が多いです。実際に病院やマンションの物件でカウンター天板に使う樹種はゴムやタモの集成材ばかりを使います。
全体的に同じ色みにならない可能性が高い(杉の集成材は、白太と呼ばれる部分が表面にあることが多い。なので板の表面全体が同じ色味にならない可能性がある)

デメリットを解消する方法

傷をつきにくくする方法↓
・ウレタン系の塗装をする(塗装は大きく分けると2種類あります。オイル塗装とウレタン塗装。オイルは板の表面に”膜(まく)”を作ら染み込む塗装方法のに対して、ウレタン塗装は薄い”膜(まく)”ができる塗装。薄い膜ができるのでキズをつけにくくしてくれます)

全体的に同じ色味の板を買う方法↓
・実物を見て買う(ネットで購入すると、どんな表面の板が届くかわかりません。ホームセンターや材木店などで実際に板を見ることができる店舗で買うようにしましょう)

板の厚みの規格

杉の集成材の厚みは、10mm,18mm,20mm,25mm,30mmの5種類(もちろんネットやホームセンターのお店ごとに取り扱いがない場合があります)
テーブルの板なら厚みは、25mmか30mmがおすすめ(材木店なら35mm,40mmを売ってる可能性あり)
本棚を作るなら厚みは、20mm以上の板を買えば問題なしです。

買う時の注意点

「買う時の注意点ってある?」
「買ったけど、あとでダメなところが発覚した…」なんてことにはなりたくないはず…
家具職人歴15年の私が買う時の注意点を紹介しておきます!

節ありなしがある

杉の集成材には「節(ふし)あり」と「節なし」があるので注意しましょう
上の画像のようでは2つの節があります。「ない方がキレイ!」という人は節なしを選んで買うようにしてください♪

曲がっていない板を買う

ホームセンターで買うときは曲がっていないか確認しておきましょう
たくさん板が積まれている状態では、1番上の板は湿気の影響で曲がっていることが多い。
なので、上から3番目くらいに積まれている板を買うようにした方がいいですね。
「より好みして、そんなことしたら店員さんに怒られそう…」と思うかもしれませんが、怒られたりしないので大丈夫です。

ネットで買うときは最終確認する

ネットで買うときは、杉の集成材か最終確認しておきましょう
なぜかというと、「杉 集成材」で検索しても違う樹種が検索結果に出てくることがあるからです。
「あ、これの方が安い!」となっても実は、似ている木目の集成材だった…なんてことがあるんです…
なので、必ず買う前に、杉の集成材かは確認するようにしてください♪

色味、柄

ネットで買うときは、色味、木目が違うものが届くので注意が必要です。
あくまで100%同じ柄は木にはないので、ネットの画像はあくまで参考程度に考えておきましょう
こだわりがあるなら、ネットでは買わず、ホームセンターや材木屋さんで買うべき。

白い部分がある可能性がある

杉の集成材は、左の画像のように白い部分と茶色い部分の混ざった板になることが多いです。
右の画像のような全体的に茶色い表面になることは”まれ”
白い部分は「白太」と呼ばれる部分です。この部分と茶色い柄がストライプのような感じの集成材になる可能性が高いです。
「これもデザインの一つかな♪」と気にしない人ならOKですが、「全体的に茶色がいい」という人は実物を見に行って買うようにした方がいいですね♪

他の木に比べて重い?軽い?

他の樹種に比べて重いのか軽いのかを調べてみました♪
今回は、イメージしやすいようにダイニングテーブル4人がけの大きさ(横幅160cm×奥行き60cm)で重さを計算しました!板の厚みごとに分けて表にしておきます↓

杉は他の木に比べて軽いです♪
豆知識ですが、木には針葉樹と紅葉樹の2種類あって、杉は針葉樹になります。(パイン材も針葉樹)ホームセンターに売られている木は針葉樹が主流。なので、ホームセンターで売られている集成材は、他の木に比べて軽い方と覚えておくといいでしょう♪

まとめ

杉の集成材の特徴を解説しました♪
DIYで作る予定の人は、杉の集成材を使ってもそこまで問題になることはないです!
ぜひ楽しみながら作ってみてください♪